2021年12月15日水曜日

サバニ文化

 きのう ”それでいいじゃないか” とは言ったけど、

舟大工の大城清さんはある種の恐怖感がぬぐえない。

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自分でふね作ったこともなければ、一人で海を帆走したこともない

カメラマンやレポーター、解説者がサバニ文化の素晴らしさばかり

何も知らない一般庶民に宣伝する。

中身空っぽのイメージ、言葉のオンパレードの行く末が見えているのでしょう。

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Youtubeにいっぱい動画ある。

沖縄の海は暖かい、大勢のって、ひっくり返ってもすぐにレスキューしてもらえる。

セールはできるだけ大きいのがいい。

見た目の美しさはだれにでもわかる。

舟の重心が後ろ寄りになってて、舟にとって最大の抵抗になる船首波がたっていない。

自分で鉄のヨット作ってて船の後部でぎゃくぞりになってた。

寸法通りに作っていたはずなのに溶接のひずみがでたのか心配になって

設計の横山さんに聞いたら、それこそがサバニの ”五分がえし” の秘法とか。

大城さんだけのものなのかどうかはわからないけど、その逆反りのおかげで

ねばりつく海水がスムーズにはなれていく。

古寺の甍から庇までなわをはって自然に垂れ下がった曲線に合わせて屋根瓦を

のせていくと雨粒が一番よく流れる。これは宮大工の伝統技術。

海人(漁師)は ”ここをあと2分?削ってくれ” とか言ってサバニをもってきた。

カメラマンはサバニの経験よりも

自然とかスピリチュアルなことばをたくさんしゃべれないと

仕事が取れないのか?

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人頭税もなくなった、糸満売りもなくなった。

そのかわり沖縄にはここ百年ぐらいの間にできたイデオロギーが充満してる。

それでも心配いらない。

沖縄は一万年以上の縄文が色濃く保存されてるから。

戦前には久松の五勇士とか、黒潮に乗って八丈島、神津島まで一人で渡ってきた

なもなきマラドーナみたいな海人(漁師)もいた。

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いまのサバニ文化の復興に一抹の危惧をもたれる大城さんの気持ちはもっともなことに思えます。

簡単な解決方法は シングルハンドの長距離レースをくわえればいいだけ。

ユダヤ人のキッシンジャーが ”60年に一度ぐらい戦争をしない民族はおとろえていく”

といったのはある程度あたってるかもしれない。

それは危険なスポーツほど世間の評価が高いのとにてる。

グッドラック  沖縄 !



めずらしく大西。 棚田の天端、体持っていかれそう。 雲が走って、新緑の葉裏がみんなひっくり返る。 伊豆なら沖は時化。 3時には吹き止みました。 **** 19日曜日、綿引君休み。自分は午前中ならteepeeの天幕上げ手伝える。 ロープワークやブロック、シャックル、Sカン、W南京な...