ベビーグラインダーにサンドペーパーつけて削るのは内側に湾曲した鎌だけでした。
雪の残っているところで200㎜径のふと枝によっかけ足で抑え、冷ますときは
雪に突っ込む。
片刃なのか両刃なのか曖昧な土佐の鎌です。片刃だけ幅の狭い砥石で研いで刃を付けました。
山で使うのはこれだけ。手斧と細身の鉈は荒砥がつかえそう。
細身の鉈は真ん中半分ぐらいだけ荒砥で研げたのですが少し曲がっているから
後は使っているうちに遂げるだろうってことにしたら、刃のかけた痕跡が2か所のこってる。
黒曜石のかわはぎペーパーで成形した後、この細身の鉈でかるく突起部分をはねてゆくのに使えます。
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かわ剥いだクワの枝木でためし削り。細身の鉈、OK.
本職の40度のノミ、さびが付いたままでも削れる。
むかしの切り出しナイフ道具入れから出てきて研ぐつもりにしてた。
錆びついてるけど刃こぼれはない。切れる!
反り鉋も入らない内側に湾曲した部分は鑿を斜めに擦り切る。
切り出しナイフはもっと狭いところでもつかえる。
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軽いから手首のスナップつかってちゃっちゃかこさぐ。
面白いように小さく微小に削れる。
ゴッホの椅子、粗製乱造のようにみえながらどこか美しい。
黒田何とかさん(人間国宝)の言葉から考えると
手順が決まってるから作る速さがアップテンポ!
寿司屋みたい。
サンドペーパーを使わない南京カンナ仕上げ、最後は粉に近い削りくずになる。
これも手首のスナップつかってアップテンポ。
仕上げ面に気持ちつやがある。
自分が思うには削りながら鋼で木をこすっているから艶が出てるんじゃない❓
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いずれにせよ鑿と切り出しナイフを交互に使いながら面をとっていって、
楕円形にしようかなーとか、ただの枝がなぜかオブジェのように見えてきて
今何作ってるのか忘れてしまう。
そうだそうだ作業用の椅子の材料のためし削りをしてるんだった。
その錯覚の原因は木の肌触りです。
ざらざらの木の皮はなく、凹凸はあるけど棘や突起物はない。
旋盤やサンドペーパー仕上げの完全な円滑、平滑さとは違う滑らかさです。
生成りから抜けようとして抜け切れていない生成り❓
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上の素朴な楽しさの延長に塗装があります。
ディンギーつくるとき技術がなくてあきらめたんですが
焼き物、特に真っ黒な鉄釉で釉裏金彩。
釉薬の下に金粉や金箔をほどこしたやきもの。
京都風、わび、さび。
” 、、、秋の夕暮れ ” などとうたいながら
墨衣の裏に深紅の紅裏(もみうら)
こんな付加価値のつけ方を参考に、、、
接着すんだ椅子の塗装に防水防さび保護剤を塗る予定です。
乾燥すると透明、水性保護剤に墨汁をほんのわずかたらす。
薄墨色になったらめでたし。
それを塗る前に金粉金箔を木肌に置きたいところだけど高価だから
シリコン系金色塗料で文字、ロゴその他を描きマスキング。
二度塗りからは墨汁を入れないで透明のまま。
誰か木工家でそんな塗装したひといないかなー。
木工、木造だとクリヤー仕上げが多いですが、野外、海上だと紫外線が強くて
塗装の下から数年で剥離します。
紫外線除けに墨汁を入れてみるついでの遊びです。